殺人容疑で裁判中の葛城の為に、軽部に頭を下げて娘に会いたいという葛城の願いを叶えようと動く江波はスゴく素敵であたたかい人だと思いました。こんな駐在さんなら奥多摩の人達に愛されて人気があるのも分かる気がします。

故意ではなくても玉井を殺してしまったのは羽川由香里でその罪をかぶって自分が刺したように見せ掛けた葛城は、それ自体良い行為ではないかもしれませんが、玉井は酷い男なので自業自得だと思います。葛城も天舞音ちゃんに少しでも会う事ができて良かったです。

「子供」がテーマにある悲しい物語だったと思います。夫の浮気癖で離婚し、子供を夫の両親に取られ引き裂かれた羽川と、自分の行いのせいだといえ、娘に一目会いたいと思う葛城。そして葛城は娘と妻(母)の味という共通点で距離が近くなって良かったなと感動しました。今回の江波巡査、お見事でした。

余命宣告を受けた葛城が脱走し江波が葛城に襲われてあわや殺されるかと思ったら、すんでのところで助かった。すると玉井が襲われ葛城の仕業だと思った。すると羽川は玉井と離婚し子供を奪われた。江波は羽川の嘘を見抜き、羽川が弁当を葛城に届けようとしたと見破ったのは流石だ。羽川は葛城が助けてくれた悪い人ではないと言う。葛城が子供を探していたと判る。羽川は警察に行き玉井を殺したと言ったのはびっくりだ。羽川は絡まれて誤って玉井を刺してしまったとは気の毒だった。江波は軽部に葛城の心を穏やかにしてやりたいと言う。まさかの展開だ。葛城は妻と子供を捨て桐山が娘だった。葛城には会わないと桐山が言うが江波が客を装い葛城と食堂に入り桐山の姿を見せたのは、ささやかな思いやりだった。加倉井に江波が葛城の人生で一番重要な食事なので待てと言ったのは、いきな計らいだった。桐山は母の味のする出し巻玉子を作って出したのは感動的だった。

江波さんの宿敵の葛城が逃亡、再び奥多摩に現れさらに殺人も発生してしまいますが、彼が犯人ではなく余命が短いとしった彼は娘に会うために逃亡したのでした。江波に復讐するためではなく子供に会いたいと言うのが泣けきました。

殺人容疑者の葛城が警察病院から逃走し、管理官は奥多摩の駐在が危ないのではないかと推測し、駐在にも忠告します。奥多摩に現れた葛城は駐在と会って殴り合うのですが、パトカーが二人のいるところに向かって途中、駐在の顔面直前で拳骨を寸止めして山へ立ち去ります。なんか変。目的が違うようです。病気で余命長くない葛城が目指したのは娘でした。事情を知った駐在は娘といっても小さい頃の写真と名前を頼りに軽部さんに調べてもらいます。いました娘、奥多摩の子ども食堂でボランティアしていました。二人を合わせようとする駐在でしたが娘は首を縦に振りません。そこで取った行動が葛城と一緒に子ども食堂で食事することでした。食事を食べ終わると娘から葛城に「だし巻き卵」が出されます。食べた後の二人の会話が最高でした。「お母さんの味にそっくりだ」「お母さんの味覚えていたんだ」涙する二人をみて絆を感じました。

殺人容疑の葛城が逃走した後、奥多摩で男の変死体が見つかります。変死体の元妻には目撃証言があるものの参加人数が多く時間が特定できません。元妻は離婚で子供と離れ、子供に会いたい気持ちを持ち続けている人でした。シイタケ栽培をしており、作業中に山で休んでいる葛城を見つけます。報道から逃走した人であると気が付くも、怖さはなかったと供述します。ここら辺の作りこみ方が好きです。親の子に対する想いが描かれています。もしかして？葛城が逃走した理由は娘に会いたかったからでした。駐在に託すと娘が奥多摩の子ども食堂でボランティアしていることがわかります。葛城と一緒に食べていると警察に通報があり、管理官は逃走した葛城を逮捕しに来ます。まだ、大切な時間を確保したい駐在は5分間待ってくれと管理官に懇願し、管理官は理由も聞かず待ちます。いいね！5分が過ぎると娘から「だし巻き卵」が出てきて、お母さんの想い出の味に涙します。

逃亡中の葛城と制服警察官の江波がいる食堂にやって来た管理官の加倉井が、江波の必死の頼みに5分間だけの約束で待つことを決めて、明らかに約束の時間を過ぎても待っていた所に江波とは対立してはいるものの1人の人間として信頼しているのが伝わってきました。

今回は因縁のある人物、葛城が登場でした。前作を知っていると余計に味わい深さがありますね。奥多摩に逃亡して来て江波さんを直接襲うシーンがありましたが、江波さんお強い～。組手がシーンが本格的で見応え抜群のアクションシーンでした。余命少ない葛城が子供に最後に会いたかったという想いに感動でした。