掛田君が思っていたよりも前に、飯島さんは掛田君の名前を知っていたようです。彼女はゼミの人の名前を全員知っているようですが、普通に考えたら、当たり前のことです。ですが、掛田君にとってはとても嬉しい出来事だったのだと思いました。

学生食堂で掛田くんは飯島さんともっと話をするために、ゆで卵を何個も買っていました。その行為が面白かったのですが、彼の中では必死だったのが良く分かりました。彼の説明は分かり悪すぎるので、飯島さんはいつも「え？」と聞き返してしまいます。そのやり取りも良いです。　

食堂で働く飯島さんが工学部の研究室と化した医学部の研究室に突然やって来て、驚いた掛田がひょっこりと棚の陰から顔を出して見ている姿が可愛らしい反面、出て来ようとしないウブな行動が可笑しすぎて掛田の初恋の重傷さが伝わってきました。

掛田の食堂での愛しい飯島さんへのチャレンジを悉く横にいる荒んだ大学生の田中が茹でタマゴを差し出して邪魔をされてしまう展開に爆笑、茹でタマゴばかりを買いに来る掛田のバランスを欠いた食事に優しい飯島さんが心配した事で、この世の幸せ独り占めのような有頂天で喜ぶ姿は滑稽過ぎてお腹が痛くなりました。

科学が好きすぎて他に興味が湧かなかったというのではなく、女性という存在を故意に避けてきた人生を送ってきた事を自覚していた掛田に驚きしかなく、パン屋さんのレジで女性がいる場所に並ぶ事で慣れようと考える思考回路も独特で、面白い行動と言動をする掛田の頭の中の世界観は普通ではなく笑える所が素晴らしいです。

交流の電気を受け入れた現代社会から前向きになった掛田が神になる発言に笑ってしまい、飯島さんの前で電気を放電させながらの私は神だと断言する掛田のアプローチがズレ過ぎていて、今回だけは無理だと思った瞬間に、飯島さんが掛田を心配して医学部の白石教授を呼んでくるという奇跡的な優しさ溢れる行動が見られた上に、飯島さんが掛田の名前を知っていた喜ぶ繋がるとは面白く感じました。

掛田の中に飯島さんへの恋の芽生えが本物かどうかの証明をしようとしている変わり者と思っていましたが友人の有栖の指摘したアプローチに対して、掛田が好ましい変化が生まれるとは限らないと飯島さんとの恋愛関係への発展に不安感を感じている普通の心理だったのが可笑しく、恋に気付けたごく普通の人間心理があった事にホッとしました。

工学部の教授をしている高科が話していた謎の愛くるしい着ぐるみのゾンビが再び現れて、医学部の教授の白石だけでなく工学部の学生である掛田と有栖とテレスまでも驚いていた所から、ゾンビの存在を知っていたのは高科だけとわかりましたが、ずっと工学部に居たように高科が話していたものの一体なんなのか気になって仕方がない終わり方にモヤモヤしています。

スプーンを見つめる掛田理くん(小瀧望)。｢やっぱり恋愛は掛田氏には荷が重いと思います。｣(有栖伊音(今井悠貴))。そして、飯島さん(馬場ふみか)が研究室にクッキーの差入れを。掛田さんが飯島さんになかなか自分の名前を伝えられないでいました。そこで、もっと女性と交流した方がいいという意見が。交流と聞けば、掛田さんは、戦前のニコラ・テスラの交流電気を思い浮かべます。｢テスラは(直流電気派の)エジソンに否定されても、最後まで諦めなかった。(結果)世界は交流電気に｣。自分の恋も諦めてはいけないと。ところが、テスラの名言に、｢結婚した発明家に偉大なものはつくれない。その情熱や愛をすべて女性に与えてしまうからだ｣というものが。気になりますね。ただ、テスラコイル放電装置で体に電気を纏った掛田くんに、飯島さんは何か感じたでしょうか。おそらく｢飯島さんと交流したい｣、でしょうね。ビビッときちゃったかなぁ!?

女性とは一切無縁で生きてきた掛田。お店のレジの女性まで避けてきた、というのは筋金入りですよね。そんな掛田が恋をするなんて、スゴイを通りこし、きっと想像もつかないレベルのスゴさなんだろうと思います。掛田が頭の中でぐるぐると妄想をしてしまうシーン、とても楽しかったですね。

今週も小瀧望の妄想が爆発していました。女性店員に慣れるためにパン屋さんに行ったり、クッキーのお礼を言う前にゆで玉子ばかり渡されたりするシーンが面白かったです。名前を呼び合うのは私も大変だと思いました。最後の実験が面白かったです。